|
|
神戸派計画│CIRO
100%ピュアホワイト! 罫線までまっしろなノートです。
■商品の特徴
なんで罫線が白いの?
CIROはもともと、万年筆ユーザーのために開発されました。 日々万年筆を愛用する方々には、日記はもちろん、詩作などの文筆表現者も多く、書いた「作品」を頻繁に読み返す傾向があるようです。 快適に読み返せるノートがあれば、そんなクリエーターの方々にも喜んでいただけるのではないかと考えました。 そこで商品コンセプトを「美しく読む」と設定。 書くことに主眼を置いた一般的なノートからの差別化を図ることにしました。 ところで、罫線というものは、書くときには必要ですが、読むときには、実はたいへん邪魔なものです。 小説や雑誌の行間にいちいち罫線が引かれていては、ちょっと読む気になりませんよね。 読むことを優先するなら、罫線は不要です。 とはいえ、罫線がなければ美しく書くことができません。 最低限のガイドラインは欲しい。 だけどスッキリ読みたい・・・ この相反する要求に応えるのが、白い罫線です。 美しく書いた後には、美しく読み返したい。 CIROは、「書く」と「読む」の間に、いまだかつてない新しい調和をもたらします。
白い罫線って、見えるの?
CIRO の罫線は、紙1枚だと見えませんが、製本して重ねるとラインが浮かび上がるよう設計されています。 何気なく眺めたときはまっしろでも、いざペンを持って書こうと臨めばちゃんとガイドになる。 いまだかつてない「機能」をもつ罫線です。 この「見えないけど、見える」罫線を実現するために、インキメーカーと共同で数多くの白インキをテストしました。 さらに、罫線の太さやアミ点の濃度を何十通りもの組み合わせで印刷し、検証を重ねています。 印刷オペレーターは、目を凝らさなくては見えない、目を凝らしても見えない白いラインと日々格闘し、印刷結果の検証作業は、周囲からは、白い紙を黙々と見つめる変人の集まりにしか見えませんでした。 開発期間は6ヶ月。 神戸派計画開発チームは、幾多の困難を乗り越え、「見えないけど、見える」罫線にようやくたどりつきました。
※白い罫線は最低限のガイドラインとして設計していますので、光源などの諸条件により見えにくい場合もあります。
■デザインについて
デザインコンセプトは「100% PURE WHITE」
「美しく読む」を全うするデザインって、どんなデザインだろう? また、白い罫線という基本アイデアを、いかに全体のデザインに結び付けるべきなのか? そしてもちろん、「神戸らしさ」がなくてはなりません。 そんなことを考えていたとき、神戸派代表が何気なく発した「神戸はいい素材をさりげなく使う」という言葉が起点となり、「素(す)」というキーワードが浮上しました。 そして「まっしろ」というイメージが生まれ、デザインコンセプト「100% PURE WHITE」にたどり着きました。 CIROは「100% PURE WHITE」。 徹底的に白にこだわります。 そしてまた、装飾を徹底的に排除し、選び抜いた素材に語らせます。 表紙から中紙・見返し・しおり・花布のすべてがまっしろで、商品名さえ印字されていません。 素材の選定と組み合わせがライフライン。 「デザインしない」ことで、究極のシンプルを実現しています。
やさしいリネンの風合い
〈CIRO+ square〉と〈CIRO+ lite〉の表紙は、リネンをまとっています。 その素朴でやさしく、かざらない自然な表情が、「100% PURE WHITE」を実現するために必要だと考えたからです。 神戸派デザイナーは製本会社のサンプルに満足できませんでした。 いくつものショップに足を運び、求めるリネンを探しまわり、神戸の小さなショップでこれを発見。 製本職人さんに頼み込んで、和紙で裏打ちしてもらい、表紙にしています。 とにかく手間がかかっているんです。 使用前のCIROは、表紙にアイロンがあたっていますので、ちょっとカタい雰囲気ですが、使っていくと適度に毛羽立ってきて、やさしい表情になります。使い込むうちに、手になじむ、自分だけの一冊になってくれますよ。
■開発ストーリー
白インキじゃ見えなくて、断裁できない! 実は、罫線は白と黒の2色印刷です。
意外に思うかもしれませんが、CIROは白と黒の2色で印刷しています。 白い罫線というアイデアをもとに、白い紙の上に白インキで印刷をしてみると、当たり前ですが、まったく見えませんでした。 断裁に必要なガイドである「トンボ」が見えないため、製本ができません。 困った。 神戸派スタッフは、悩みに悩むことになります。 突破口は、神戸派マネージャーの何気ないアイデアから。 最初にスミ(黒インキ)でベタ面を刷って、その上に白インキで罫線とトンボを刷ればええんちゃうの? 白いトンボが黒い面の上に印刷されるので、見える! 当然断裁すれば、黒い面は捨てられるので、まっしろな紙面を妨げることはない。CIROは、神戸派スタッフたちの、気の利いたアイデアと多大な努力の結晶なんです。
リネンの表紙は、製本屋泣かせ。 1枚1枚手づくりで裏打ちしています。
まっしろなノートを実現するためには、もちろん表紙もまっしろでなくてはなりません。 そしてなおかつ、優しい風合いの品格ある高級リネンを使いたかったのです。 期待に胸を膨らませて、製本会社の生地サンプルを見せてもらいました。 ところが、何冊めくってみても、なっとくのいく風合い・素材感のリネンがありません。 そこで発想を変え、女性に人気の生地屋さんをあたることにしました。 神戸や京都のショップを訪ね、白い生地を見て回ったのですが、理想のリネンを見つけたのは、神戸・北野の有名ショップでした。 購入したばかりの生地を製本会社に持ち込むと、案の定、老練な職人社長を難色を示しました。 「裏打ち」という工程が必要だそうです。昔の製本会社はふつうにやっていた仕事だそうですが、製本用生地の普及で何十年前も下ことがなく、いまでは社長にしかできないのだそうです。 ここで引き下がるわけには行かず、商品コンセプトを再度説明し、こちらの熱意と意気込みを何度もお話したところ、社長自ら裏打ちをしてくれると快諾をもらえました。 今永社長、ありがとうございました! CIROの製本は、神戸の製本職人さんの手づくりです。とにかく手間隙かけています。その中でも特に表紙は、職人さんの技と誠意が込められているんです。
|